運送形態の考察(関市の公共交通を考える)
montas
投稿数: 1286
道路運送法規則の改正を受けて、具体的にどんな運行ができるか考えてみたいと思います。
関市の西ウイング(洞戸、板取、武芸川寺尾地域:新関市のV字型の地形からそう呼ばれる)での運行の場合
現在の定期運行では、運営主体である関市に大きな負担がかかっていることは最初の記事で書きました。
ただでさえ乗用車全盛でバス離れの著しいなかで
バス停まで遠いうえに運行本数が少なく
http://www.horado.com/modules/tinyd1/content/index.php?id=18
巡回バスの宿命で、遠回りで時間が掛かるうえに乗り換えも不便
となれば、高齢者にも学生(というより親御さん)にも超不人気、
ほぼ空車で巡回しているのが現実です。
これらのデメリットを解消しながら効率化を図る運送形態としては
タクシー制度以外になさそうです。
バス停まで遠いという不満を解消するためには、バスよりきめ細かく巡回する乗り合いタクシーもありですが
カーナビなどに利用されるGPSを使えば
デマンドタクシー(利用者の呼び出しに応じて、一定地域内を不定期に運行するタクシー)
でもいけそうそうです。
これならドアツードアー(玄関から玄関)で利用可能なので、利便性は格段にアップしますし高齢者にも優しい。
経費のかかる無駄な走行も減りそうです。
ネットで調べたらデマンドシステムを売り出しているページも見つかりました。
このデマンドタクシーを組み込んだ西ウイングでの公共交通網を考えてみると
1.ターミナル運行
地域内に公共交通拠点を置き、ここを基点に運行する。
例えば
洞戸地区の中心部にターミナルを造り、ここから関や岐阜の中心部までは定期発着の基幹バスで結ぶ。
西ウイング内はデマンドタクシーが
必要に応じて住民をターミナルまで運送する。
この場合はターミナルかその周辺で待ち時間を活用できる工夫が必要と思われます。
2. 完全デマンド運行
デマンドタクシーが住民宅から目的地まで運送する。
この場合もタクシー台数の制約があるので、目的地といっても公共交通機関が整った最短の市街地までの運送が基本となります。
現在の定期バスの本数を減らし、デマンドタクシーで補うという手法もありますが、過渡期の運行ならともかく2系統の運行は利用者にとっては複雑で利用しにくいかもしれません。
1,2どちらにせよ、西ウイング内の運送をデマンドタクシーで統一した場合、地域内の移動については完全なドアツードアが実現します。
タクシーはワゴンタイプにして相乗り制にすればツアー式での運行も可能となり、複数利用となれば無駄が少なく料金も安くできます。
次に運営主体です。やっとNPOが登場します。
基幹バスの部分は市や委託業者が担うとして、タクシー運送の部分をNPOなどが担います。
過疎地域有償運送法を利用したNPO運営の場合
(法的にはほかに、市町村、公益法人、農業協同組合、消費生活協同組合、医療法人、社会福祉法人、商工会議所、商工会が可能)
・必要実費のみの安い利用料金設定が可能
・地元の人による運営なので利用者のニーズや要求を把握しやすい
・地理にも詳しいので効率的
さらに、住民活動の根幹を協働組織が受け持つことで
・住民の協働意識の醸成や、様々な福祉、コミュニティ活動への展開が期待できます。
問題は運営経費と人材です。
車両の維持経費の捻出と運転手の確保はかなり厳しいでしょう。
車両と運転手をタクシー業者からレンタルする手法もあるようです。
この場合は、必要資金の調達や運行の手配などをNPOが担います。
いずれにせよ採算ベースにのせるには、かなりの工夫が必要です。
1)スクールバス等の学校関連運送
2)買い物や診療所、病院などへの送迎ツアー
3)敬老会や各種団体の会合への送迎
4)個別利用の個人、団体の送迎
5)観光客など外来者の送迎
これら多種多様な運送を網羅することで
便利で採算ベースにより近づく可能性がありますが
過疎地域有償運送には
「会員制であること」「日常生活に必要で反復して行う運送であること」
等の条件があります。
登録された住民の日常的な利用に限ると解されるので 5)の観光目的の運送は不可
4)の運行も微妙です。
先のレンタルタクシーが、通常のタクシー業務としてこの部分を担ってもらえるのか。
あるいは、例えばベロタクシー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AD%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%BC
の様なまったく別の仕組みを取り入れて、この部分をカバーするかです。
ベロはかなり無理がありますね。面白いけど単体でも赤字でしょう(汗)
観光に活路を求める過疎地域において、観光目的の運送が認められないのは非効率きわまりないです。
制度の更なる緩和を求めたいものです。
以上、だらだらと長い記事になってしまいましたが、
この記事をネタにして、ご意見や情報、アイディアを始め、疑問、質問、補足、修正等何でも結構です。
投稿をお願いしたいと思います。
いろいろな方の知恵で、現実的でより便利な仕組みが考え出せたらと考えています。
随時、新ネタを書き込んで行きたいと思いますのでよろしくお願いします。
関市の西ウイング(洞戸、板取、武芸川寺尾地域:新関市のV字型の地形からそう呼ばれる)での運行の場合
現在の定期運行では、運営主体である関市に大きな負担がかかっていることは最初の記事で書きました。
ただでさえ乗用車全盛でバス離れの著しいなかで
バス停まで遠いうえに運行本数が少なく
http://www.horado.com/modules/tinyd1/content/index.php?id=18
巡回バスの宿命で、遠回りで時間が掛かるうえに乗り換えも不便
となれば、高齢者にも学生(というより親御さん)にも超不人気、
ほぼ空車で巡回しているのが現実です。
これらのデメリットを解消しながら効率化を図る運送形態としては
タクシー制度以外になさそうです。
バス停まで遠いという不満を解消するためには、バスよりきめ細かく巡回する乗り合いタクシーもありですが
カーナビなどに利用されるGPSを使えば
デマンドタクシー(利用者の呼び出しに応じて、一定地域内を不定期に運行するタクシー)
でもいけそうそうです。
これならドアツードアー(玄関から玄関)で利用可能なので、利便性は格段にアップしますし高齢者にも優しい。
経費のかかる無駄な走行も減りそうです。
ネットで調べたらデマンドシステムを売り出しているページも見つかりました。
このデマンドタクシーを組み込んだ西ウイングでの公共交通網を考えてみると
1.ターミナル運行
地域内に公共交通拠点を置き、ここを基点に運行する。
例えば
洞戸地区の中心部にターミナルを造り、ここから関や岐阜の中心部までは定期発着の基幹バスで結ぶ。
西ウイング内はデマンドタクシーが
必要に応じて住民をターミナルまで運送する。
この場合はターミナルかその周辺で待ち時間を活用できる工夫が必要と思われます。
2. 完全デマンド運行
デマンドタクシーが住民宅から目的地まで運送する。
この場合もタクシー台数の制約があるので、目的地といっても公共交通機関が整った最短の市街地までの運送が基本となります。
現在の定期バスの本数を減らし、デマンドタクシーで補うという手法もありますが、過渡期の運行ならともかく2系統の運行は利用者にとっては複雑で利用しにくいかもしれません。
1,2どちらにせよ、西ウイング内の運送をデマンドタクシーで統一した場合、地域内の移動については完全なドアツードアが実現します。
タクシーはワゴンタイプにして相乗り制にすればツアー式での運行も可能となり、複数利用となれば無駄が少なく料金も安くできます。
次に運営主体です。やっとNPOが登場します。
基幹バスの部分は市や委託業者が担うとして、タクシー運送の部分をNPOなどが担います。
過疎地域有償運送法を利用したNPO運営の場合
(法的にはほかに、市町村、公益法人、農業協同組合、消費生活協同組合、医療法人、社会福祉法人、商工会議所、商工会が可能)
・必要実費のみの安い利用料金設定が可能
・地元の人による運営なので利用者のニーズや要求を把握しやすい
・地理にも詳しいので効率的
さらに、住民活動の根幹を協働組織が受け持つことで
・住民の協働意識の醸成や、様々な福祉、コミュニティ活動への展開が期待できます。
問題は運営経費と人材です。
車両の維持経費の捻出と運転手の確保はかなり厳しいでしょう。
車両と運転手をタクシー業者からレンタルする手法もあるようです。
この場合は、必要資金の調達や運行の手配などをNPOが担います。
いずれにせよ採算ベースにのせるには、かなりの工夫が必要です。
1)スクールバス等の学校関連運送
2)買い物や診療所、病院などへの送迎ツアー
3)敬老会や各種団体の会合への送迎
4)個別利用の個人、団体の送迎
5)観光客など外来者の送迎
これら多種多様な運送を網羅することで
便利で採算ベースにより近づく可能性がありますが
過疎地域有償運送には
「会員制であること」「日常生活に必要で反復して行う運送であること」
等の条件があります。
登録された住民の日常的な利用に限ると解されるので 5)の観光目的の運送は不可
4)の運行も微妙です。
先のレンタルタクシーが、通常のタクシー業務としてこの部分を担ってもらえるのか。
あるいは、例えばベロタクシー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AD%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%BC
の様なまったく別の仕組みを取り入れて、この部分をカバーするかです。
ベロはかなり無理がありますね。面白いけど単体でも赤字でしょう(汗)
観光に活路を求める過疎地域において、観光目的の運送が認められないのは非効率きわまりないです。
制度の更なる緩和を求めたいものです。
以上、だらだらと長い記事になってしまいましたが、
この記事をネタにして、ご意見や情報、アイディアを始め、疑問、質問、補足、修正等何でも結構です。
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いろいろな方の知恵で、現実的でより便利な仕組みが考え出せたらと考えています。
随時、新ネタを書き込んで行きたいと思いますのでよろしくお願いします。
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関市の公共交通を考えるスレ
(montas, 2008-1-12 15:41)
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これまでの、ふるさと塾の取り組み(関市の公共交通を考える)
(montas, 2008-1-14 13:24)
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改正された道路運送法規則(関市の公共交通を考える)
(montas, 2008-1-17 18:13)
-
運送形態の考察(関市の公共交通を考える)
(montas, 2008-1-26 16:51)
-
シンポジウムが開催されます(関市の公共交通を考える)
(montas, 2008-2-7 19:25)
-
無償運送形態の考察(関市の公共交通を考える)
(montas, 2008-2-16 21:59)
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高齢化社会の足(関市の公共交通を考える)
(montas, 2008-2-26 13:34)
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Re: 高齢化社会の足(関市の公共交通を考える)
(non, 2008-2-26 20:58)
-
バス交通に関する地域懇談会の成果(関市の公共交通を考える)
(montas, 2008-2-29 9:42)
- Re: バス交通に関する地域懇談会の成果(関市の公共交通を考える) (mms-t, 2008-2-29 18:47)
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バス交通に関する地域懇談会の成果(関市の公共交通を考える)
(montas, 2008-2-29 9:42)
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Re: 高齢化社会の足(関市の公共交通を考える)
(non, 2008-2-26 20:58)
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